あとで考えます

ブログでやれ的な話

エビスト怒涛の2週間

8 beat Story♪は天才。

この度、7月25日の対戦 LIVE BATTLEイベントを皮切りに8月8日までの半月に渡って、8 beat Story♪のメインストーリーに関わる展開が繰り広げられました。

2018年度が(メンバーの卒業など予定外の事情もあってでしょうが)もう一つのユニットである2_wEiのスピンオフとなっていたのもあり、実質1年ぶりの待望の展開でもありましたが、これが単純なシナリオの公開に留まらず、2週間というスパンの中でリアルタイムで物語が進んでいくような構成となっていましたので、後々への記録も兼ねて日記に残しておきたいと思います。

※ここからの内容は、メインストーリー12章までのネタバレが含まれますのでご留意下さい。

 

 

【ここまでのあらすじ】

2031年、人類はアンドロイドと音楽の未来をかけてライブバトルというシステムの中でしのぎを削っていた。桜木ひなたをはじめとする音の杜学園のライブバトルチーム8人は、感情を持つ新型アンドロイド・空乃かなでとの出会いと別れを経験した後、新たな刺客である最強のアンドロイド姉妹・2_wEiと対峙する。2_wEiの虎牙アルミは8人の中でも特別な能力を持たないメンバーである桜木ひなたに対し、チームでの存在意義を問いかけるのだった。

STORY – 8 beat Story♪【公式サイト】

 

【第0.8回 対戦 LIVE BATTLE】2019.07.25〜

ライブバトルは少しずつアップデートされながら不定期に開催されている、プレイヤーマッチング型のイベントです。今回は上位報酬に書下ろしURカードが追加されたため、(アクティブ数はともかく)プレイヤーの熱意も一段と高かったのではないでしょうか。

因みに何度アップデートしても一向に「第1回」にならない件ですが、来年2020年こそ劇中でライブバトルを取り仕切る存在であるMotherが誕生する年とされていますので、正式リリースもここに合わせてくるのではないかと思います。

 

【第11章 ひとりぼっち、見つけられない理由】2019.07.26

ライブバトルイベントが過熱し始めたそのタイミングで、1年ぶりにメインストーリーが更新されました。

・センターポジションのアイデンティティ問題

このジャンルにありがちな傾向として、作品の顔となるセンターポジションのキャラクターは等身大であること・伸び代を感じさせることに重きをおいたプレーンな存在として描かれがちです。それ故に中盤以降に自身の強みやステージに立つ理由に思い悩む、というのは半ばお約束となっています。桜木ひなたが10章で直面した問題も、当然これに類するもので「笑顔」や「ひた向きさ」という結論に落ち着いてアルミへの答えとするものと思っていました。

実際、彩芽からひなたに語られたチームへの勧誘理由は「音楽を楽しむ姿」「親友である鈴音の推薦」でした。しかし、ここでアルミに問いかけられてからひなたが抱えていたモヤモヤの正体はもっと根の深いものであることが判明します。

 

・ライブバトル〜本物の音楽とはなんなのか〜

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アルミとの出会い、そして並行して夢だったアイドルのオーディションを勝ち進んでいる中でひなたの中で大きくなっていったモヤモヤの正体は「ライブバトルで戦いたくない」「鈴音に紹介されて、戦いの中に身を置くことにならなければよかった」というものでした。

ライブバトルは8 beat Story♪独自の設定です。芸能界やアイドルの機能と置き換わっているわけでなく、それらとは別に独立して存在するシステムです。桜木ひなたの夢はアイドルになること。人間・アンドロイドが覇権をかけて互いの音楽を否定するように戦うライブバトルは、歌って踊る点こそ似ていますが、音楽を愛する彼女にとって無意識のうちに受け容れ難いものになっていたのかと思います。

「アンドロイドと本物の音楽をかけてバーチャルライブで戦おう!」というキャッチコピーもあり、実際に物語序盤では人間だけが持つ感情の力こそがアンドロイドの音楽に打ち勝つ鍵となっていたように思います。

しかし、彼女たちは感情を持つType_Zアンドロイドと出会いました。私たちもまた、この一年間、2_wEiの物語と音楽を聴いてきました。アンドロイドは「本当の音楽」を持っていないのか?その音楽を否定して打ち勝つことが、本当に音楽の未来のためになるのか?エビストはここにきて、「正義とは何か?」に近い次元の命題に行き当たっています。

 

・真夏の海に刻まれた物語

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一方、メイは迫る2_wEiとの対決が重要な歴史の岐路であるとして、それまでにどうにかメイの知る歴史にはなかった出来事を起こそうと躍起になります。ここで語られるのが、過去に8人(正確にはゆきなを欠いた7人)がアンドロイドに勝ち、歴史を変えた出来事です。これは2017年夏に開催されたリーディングイベントで上演されたエピソードとなっています。歴史を変えることを使命としているメイにとって、大きな事件だったとともに、それでも歴史の大筋までは変えることができなかったのか、必死になって少し暴走気味であることが繰り返し描写されています。

また、感情豊かなType_Zに対して未来の存在であるメイの方が感情に乏しいことも疑問点として語られており、何らかの伏線になってくるものと思います。

 

・声を失うひなた

再度2_wEiと遭遇し、改めてその存在理由を問われたひなたは、自身がチームに必要とされていることは理解しているとした上で、「戦いたくない」という本音をメンバーに打ち明けます。そして、その騒動の中でひなたは声が出なくなってしまう…ここまでが11章のストーリーです。

一方、アルミはひなたの存在の特異性に関心を抱いており、またひなたの本音である「どうして戦わなければならないのか?」という言葉に引っ掛かりを感じるのでした。

 

【Teardrop】2019.07.31

チームにいる根本的な意味と声を失った衝撃の展開の中、桜木ひなたのソロ曲が発表されました。ミドルテンポで、彼女のキャッチフレーズである「届け、この思い。」をフィーチャーした内容は、強くはなれなくても届けたい思いはあるという彼女のキャラクターの軸を表した楽曲となっています。我々はストーリー展開を踏まえ、動揺しながらも新曲追加イベントのためにこの楽曲を繰り返しプレイし、聴いていくことになります。

 

【第12章 未来へ届け、私たちの歌】2019.08.07

第11章の衝撃の幕切れの後、次のストーリーの追加がいつになるのか、誰もが不安を抱えていました(前回1年待たされてるから当然といえば当然ですね)。しかし、Teardropのイベントが終わろうとするのと同時に、次の物語が公開されることとなりました。

・2080年からの使者

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物語はひなたが小学生の頃(2021年〜2026年)の回想から始まります。まだ離れ離れになる前のひなたと俺こと先生 a.k.a. お兄ちゃんがタイムカプセルを埋めようとしています。この時から歌が大好きなひなたは鼻歌交じりに「鈴音とアイドルになる」という夢を語ります(この「アイドルになる」という目的には俺ことお兄ちゃんがアイドル好きだから、という理由もあるようです)。

そんな2人を見守っているのは、ボロボロな姿のメイでした。メイは2080年から移動してきたこと・歴史を変えるためにタイムカプセルの中身をすり替えたようであること・ひなたこそが未来を変える鍵であることを独白します。ここにきて、メイがやってきたのが劇中世界の約50年後ということが判明しました。50年後の未来から歴史を変えるためにやってくる物語、ちょうど毎週日曜日に見ているので何だか嬉しいですね。

 

・正しい歴史とひなたの離脱

話は現在(2031年)に戻り、来たる2_wEi戦に向けてのレッスンが開始されます。メイは歴史を変えるには8人で挑まなければならないと語り、本来の歴史ではメイ、鈴音、ひなたを除いた5人のチームだったことを明かします(おとめ⭐︎de⭐︎Nightのメンバーですね)。

そんなメイの焦りの中、ひなたは寮を後にします。居合わせた3年生はひなたを見送りますが、ここでそれまで気丈に振る舞っていた彩芽が杏梨だけに本音を吐露するのですが、我々もまた彩芽(というか先代キャストの青野さん)に対して、同じような気持ちを抱いていたことを思い出すわけです。なんというか、メンバーの卒業という出来事に対してエモいイベントとして残しておくことは出来ないけれど、かつてそうして本人の決断した別離を見送った記憶を作り手も受け手も忘れていないからこそ、このエピソードに確かな重みが生まれているような気がします。

 

・Teardrop

ライブバトル当日。メイはひなたを無理に説得するのを諦め、俺こと先生にあるものを託します。先生はひなたとともに、その「とても古びたカプセル」を再生します。その中に入っていたのはひなたが鼻歌で歌う「Teardrop」でした。

ここの演出も8 beat Story♪が神がかってるところだと思うんですが、我々は先の展開が見えないままイベントでひたすらこの新曲を聴いていたので、このタイミングでシナリオ中にこの曲が流れた瞬間にひなた同様「この曲は!」という驚きを味わえるわけですね。そしてこの曲こそがメイの心を救ったんだと伝え、「歌うことが好きだ」というその気持ちだけで十分なのではないかと諭します。

おそらく、本来の歴史でタイムカプセルに閉じ込められたまま2080年まで掘り起こされなかったのがこの音声ファイル(メイが未来で見つけたことで音楽の歴史を帰る決意をするキーアイテム・だから妙に時間が経過したビジュアルになっているし、メイが「本来の歴史で埋められるはずだったもの」をその手の中で大切にしている)なのだと思われますが、じゃあ歴史を変えたこの時代には何が埋められているのか、気になりますね…。

そしてひなたは声が出ないまま、ライブバトルの会場に駆けつけます。声が出ないながら、7人にはひなたの声が聞こえています。そして、アルミにも…。

 

・8/pLanet!!

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「みんなと歌いたい」という8人が集まった時の気持ちを取り戻したひなたは声を取り戻し、Motherの思惑に乗らず、音楽を楽しむためにライブバトルに参加することを宣言します。いつか、Motherを含めた世界中に音楽の楽しさが届くように歌い続ける、まさに「届け、この思い。」に立ち返るわけですね。

そしてそんな8人はついにユニット名を名乗ることになります。その名も8/pLanet!!。担当声優ユニットと同じ名前が3年の時を経てようやく、キャラクター側にも名付けられることとなったわけです。命名したのは鈴音。これは本来の8/pLanet!!の命名者が鈴音の旧キャストの吉井さんだったことを踏まえていると思うのですが、このあたりを大事にしてくれているのはファンとしてはとてもありがたいことですね。

 

・2_wEi

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12章の2_wEi、脱退したひなたの住所をわざわざ調べて「失ったものを抱えたまま生きるしかない」とかハイローじみたこと言ってるのとても面白いですね。

それはさておき、ひなたの復活を見届けた2人は勝負を放棄して去っていきました。アルミには、ひなたの宣言がライブバトル、ひいてはMotherを変えうる方法であることを感じていたようです。

本日公開される2_wEiのサイドストーリーでは2人はまだ虎牙優衣を葬ったことへの絶望の中でいるようですが、メインストーリー上の2人は全てを乗り越えたあとの姿なのでしょうか…?

 

 

【TO BE CONTINUED....】2019.08.08

メインストーリー12章公開からすぐ、公式Twitterに動画が投稿されました。

  Motherがこうした形で姿を表すのでは3rdライブ終了後以来です。あの時はおそらく、夏のリーディングイベントで語られた人類の勝利を受けての反応を描いていたと思われますが、今回も8/pLanet!!の再起と2_wEiの棄権に対する反応と思われます。

これまで感情を持つType_Zすら破られてきたMotherが果たしてどんな手を打ってくるのか(動画ではワイヤーフレーム描かれたアンドロイドが3体出てきますが、これがType_Zの3体を表しているのか、それとも新たな刺客なのか)気になるところです。

 

何はともあれ、このいくつもの矢継ぎ早の更新が一つ前の内容を踏まえた上で展開されていて、相変わらず全てがリアルタイムで経験しないと鮮度が維持できないという異常ぶり。

後追いが難しいのもそうですが、スタートから既に3年経っていてそこまでユニット名のエピソードを温存していたり、こちらまでライブバトルイベントの正式採用は2020年かな?みたいな呑気な予測を始めたりする感じ、よく考えたらおかしいですね。

今回ひなたがライブバトルに参加する意味を見出したことで最終決戦が迫っていると思ったのですが、Motherは新たな一手を繰り出してきそうだし、我々はいつまでこのおもしろ体験を享受できるんでしょうか…。

 

個人的には最近暴走気味にまでなっていたメイとMotherの主張が一点で一致していることに何か嫌な予感を抱いてしまいますが…

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ghttps://twitter.com/8beatstory/status/1159421052197335040?s=20