あとで考えます

ブログでやれ的な話

彩芽、杏梨…2人の音楽好きから始まる…

そろそろ8 beat Story♪の話もしないとなあと思っていたところ、非常にタイミングよくアプリの方がリニューアルしました。大幅な変更などはありませんが、「Ver2」と銘打ちiPhone X対応するなど、「エビストはまだまだこれからやっていくコンテンツだよという公式側の決心を感じました。
地味な機能ではあるのですが新たに追加された「先生モード」は物語の大半のパートの舞台となる学園寮の重要な資料となりますし、さりげないセリフがキャラクタ同士の関係性を補完してくれたりと、とても楽しいですね。

SDキャラも可愛い。

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コンテンツ全体としては、エビストの日である8月8日に空乃かなでをフィーチャーした動画が公開されたり、2_wEiのワンマンライブは8/pLanet!!も未踏の大阪追加公演を決めるなどアンドロイド側のトピックスが目立つ感じかな、と思います。ヒューマンサイドとしても新曲を含むアルバムリリースが続いていくので断絶という感じは全然ないんですけど。

 

さて、今回ご紹介するのは3年生の2人です。
ストーリー開始時8人となっている音の森学園チームの最初期メンバーであり唯一、本編シナリオ中で当時の様子が描かれています(2年生、1年生についてはCDドラマ「出会いと始まりの物語」をお聞き下さい)。


【橘 彩芽(たちばな あやめ)】


U・RA・RA【8 beat Story】【8/pLanet!!】

 

文武両道才色兼備、自分にも他人にも厳しい生徒会長(パジャマの趣味は可愛い)。CVはHR/HM大好き声優の青野菜月さん(最近動きが見えなくて心配)。パーソナルカラーは青。

典型的な青い和風枠+生徒会長枠という感じのキャラクターですが、ただでさえ強い責任感に加えて大好きな兄がアンドロイドの研究者という境遇もあり悲壮感が漂うほどにこの戦いに真剣であり、この手のポジションの割にはギャグモチーフにはなりきっていない印象があります。

 

お兄様

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声を担当する青野さんの音楽的ルーツがアニソンより国内外ヘビメタとかにあるということもあって、キャラクターソングとしてはあまりアニメアニメしてないかつ非常に情動的で、アイドルキラキラした輝きとはまた違うところで戦っている彩芽らしさを感じる歌声です。

 

【姫咲 杏梨(ひめさき あんり)】 


ここから【8 beat Story】【8/pLanet!!】

 

もう一人の3年生はギャル、というより先生も手玉にとるセクシーお姉さん(以前全然動じてないと書きましたが結構圧倒されてましたね…)。CVは金魚わかなさん(ホビー系オタクにはジャングルのサバゲ用品コーナーのイメージガールでお馴染み)。パーソナルカラーは赤。

セクシーなお姉さんキャラ、とはいえソロ曲「ここから」やメインストーリー4章などで描かれるように、元来の彼女は天体観測が好きな地味で臆病な女の子であり、今の振る舞いは自ら選んだ憧れ・なりたい姿であることが明かされています。

キッズ向け作品では変身シーンのような演出があったり、アイデンティティ確立がテーマに扱われる作品もあるなどアイドル作品というのは往々にして「なりたい私」という題材が選ばれがちで、またデビュー当時の小倉優子など「設定系」アイドルのインパクトからかメディア上とプライベートで二面性をもつキャラクターというのがよく登場しますね。杏梨についてもそういう意味ではベタな位置付けになるのかなと思っていたのですが、求められる姿・理想の姿を演じていたり普段抑圧している自己がステージ上で解放されるというタイプチェンジ的な変化としての描き方ではなく、本質を内包したまま不可逆の進歩としての変化をしているというのが彼女の特徴かなと思います。

 

実際のライブのステージ上で割と雑な百合小芝居みたいなのが挟まったりしているのでシナリオ未読の方もなんとなくお察しではあろうと思いますが、2人の仲は並並ならぬものがあります。普段そのような話にはなりませんが、高校入学前に杏梨がなりたい自分になる勇気を持たせてくれたのは他ならぬ彩芽です。杏梨は彩芽に救われたと言ってもいいと思いますし、8人揃うまで彩芽を支え続けたのは杏梨だけだったわけです。個人的にはもはや百合というレベルを超えた関係性にあると思います。これはもう琥珀さんと龍也さんですよ。

 

HiGH&LOW Special Trailer ♯10 「ムゲン」 - YouTube

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そんな2人のデュオ曲であり屈指の人気ナンバーであるのが「Still…」。

ジャケットも片方ずつの翼で寄り添うようなイラストになっており、2人の関係性をよく表しているなーと思います。もう1曲最近追加された「おそろいさんぽ道」は無垢な2人がスピッツ風の曲を歌う「そうきたか…」という感じの曲でこっちも結構好きです。


Still...【8 beat Story】【8/pLanet!!】

 

長いブログは読む気が失せるかも、ということでできる限りあっさりと紹介しました。

次回は本作のメインどころである2年生の3人をご紹介できればと思います。

The Best of Pileをオススメしたいという話

えっここまでの流れに全く関係なく無い!?という感じですが、全く関係ないです。

ここまで8 beat Story♪をお勧めしてきたのと同じように、私の7年来(!)のプライマリであるところの堀絵梨子 a.k.a. Pileさんが歌手活動10周年の締めくくりにベストアルバムをリリースするということで、この機会に聞いていただければ…と思いましたので、僭越ながらご紹介させていただこうと思った次第です。

Pile、“パイルの日”に10周年を締めくくる初のベストアルバム発売 - 音楽ナタリー

 

まず簡単にご本人の紹介をしますと、1988年生まれの30歳。所属事務所はSPACEY MUSIC ENTERTAINMENT。検索しても詳細が全然出てこないことでお馴染みのアジアンドールズオーディションで700人の中から選ばれ2007年に「Your Is All…」で日本コロムビアよりデビュー…ですが、CDの分類番号を見るに事務所の販売委託枠でリリースされたもののようで、この時点ではインディーズという扱いだったようです。

その後、内臓アゲアゲ体操DVDへの出演などを経て2010年に「ラブライブ!西木野真姫役で声優デビュー・自身も声優ユニット「μ's」のメンバーとして活動し、紅白歌合戦出場や東京ドーム公演を達成。並行して「Please & Secret」や「4 to 6」としてユニット活動を重ねながらソロ活動を再開・2014年「伝説のFLARE」でColourful Records(JVCケンウッドビクターエンタテインメント)から念願のメジャーデビュー。2018年6月現在、シングル8枚・アルバム4枚をリリース。

 

今回リリースされるベストアルバムは、全てタイアップ付となっているシングルタイトル曲8曲に加えて各アルバムから2曲ずつ収録した16曲構成。更に初回盤にはデビュー曲「Your Is All…」をメジャー初収録。

個人的にはソロ活動が再始動した「Dream of Princess」が未収録なのが少し残念ではありますが、これだけ聞けば取り敢えず大丈夫!ライブの山場も網羅した入門編として最適な1枚になっているかと思います。というわけで、折角なので全曲ご紹介していこうという流れです。曲数も多いのでコメントは少なめにしておきます。

 

1.伝説のFLARE

youtu.beメジャーデビューシングルにしてTVアニメ「テンカイナイト」3期ED。デビュー当時はストリングス構成の楽曲が多めになっていましたね。わかりやすくノリやすい曲ではないんですが、長きに亘って好きな曲。

PVのサビの表情が「この人ライブでも歌うのが楽しすぎてこういう笑い方するよね」という感じが出てて好きです。

 

2.⇒NEXT WORLD⇒

youtu.be1stアルバム「Jewel Vox」収録。「パチンコスロットアイランド秋葉原店」CMソングということでMXTVで深夜アニメ見てる層には今回のアルバムで一番有名な曲な気もしますね。

元々は「シンデレラブレイド2」火の国のテーマ曲ということでLinQのメンバーが歌っていたもののカバーだった(元曲の仮歌を担当していたので逆輸入的な趣も)のが、気付けばライブの定番曲に。最近まで割とその気がありましたがこの事務所は楽曲流用が多くて、最初のアルバムなんかはストック楽曲が沢山入っているような状態でした。

 

3.Furuwasete

1stアルバムの一曲目(1トラック目はこれに繋がるインスト曲)で、クラブっぽいというかちょっと懐かしい感じのダンスナンバーです。 声優ユニットで人気となってからのソロデビューで、最初のアルバムがいきなりこの曲から!って結構異質ではと思ってたんですが、担当していた西木野真姫のソロ曲「Darling!」のことを思うと当時のファン層を意識したド直球だったのかもしれません。

 

4.キミがくれたKISEKI

youtu.be 2ndシングルでTVアニメ「デュエル・マスターズVSR」1期ED。「Dream of Princess」、「伝説のFLARE」からここまでがしほり作曲・ストリングスメインの3部作という感じですね。

ギターがなんか大暴れしてるなと思ったらこの頃はサイキックラバーでお馴染みIMAJO参加楽曲だったんですね。

 

5.ドリームトリガー

youtu.be3rdシングルは3期TVアニメ「ワールドトリガー」OP。この曲からまたちょっと趣向が変わってよりギターが強めの楽曲になりました。 シングル曲の中でも一番ダンスが激しい曲になっているかと思います。

そう思うとなんとなく、アイドル路線であるユニットとの並行活動の締めくくりになったシングルという感じもします。

 

6.チェックメイト

2ndアルバム「PILE」のリードナンバーであり、武道館公演のオープニングを飾った楽曲。今になって思うとその後の路線にも大きな影響がある気がします。チェスをモチーフにしている 歌詞も「中央(チュウを)支配したい」とか安田SPACEY尊行のオッサン!!って感じのセンスがバシバシ光ってて凄い好きな曲です。

 

7.P.S.ありがとう…

リリース翌月に活動に一区切りをつけることとなった「ラブライブ!」及びファンへの感謝を強く意識した楽曲。なんか構成とかがそれっぽい曲になってたり、縦読みメッセージがあったり、ライブでは9色のライトを灯したり…とちょっと重たいくらいの気持ちが込められているのを感じます。この曲のタイトルを冠したライブがμ’sの東京ドーム公演の後、割とすぐに東京ドームシティホールで開催されたのも心憎い感じがありましたね。

 

8.Melody

youtu.be4thシングル・TVアニメ「境界のRINNE」第2シーズンOP。天下のNHK夕方アニメ主題歌ということもあってか一番売上枚数も多かったように記憶しています。

個人的にもアーティスト感の強いPVや、本格的なソロ活動のスタートを切るために、光が差し込むような力強い前向きさを他のどの曲よりも感じて一番好きな曲になっています。PVのロケ地はニチアサ民にはお馴染みの洋館。

 

9.素晴らしきSekai

youtu.be5thシングル。歌詞違いのショートサイズで先行リリースされた「デュエル」が「デュエル・マスターズVSRF」最終シーズン OPとなりました。

VRを取り入れた結果ヨシヒコの仏みたいになってる変なPVばかり気にかかるのですが、溜めて溜めてサビで発散するような感じの構成が聞いてて気持ちがいい曲ですね。「夢というあの山は険しくも恋しい」という歌詞が好き。

 

10.VENGEANCE

3rdアルバム「Tailwind(s)」の中でも随一の攻撃的な楽曲。

改めて冷静に聞いてみるとサビとかファルセット・ファルセット・ゴリラパンチ!という感じでどんだけ複雑な構成を力技でねじ伏せてるんだよと思って笑えてきます。

 

11.ROAD

初期シングルカップリングや各アルバムに毎回入る、所謂「今のお気持ち楽曲」という感じの曲ですね。

伝統的にアンコールに使われることが多いんですが、この曲は最後のsong for youという部分がステージと客席で掛け合いになるのが印象に残っています。

 

12.絆Hero

短命に終わってしまったサンリオのアプリゲーム「ザ・マジックナイトメア」のテーマソング。6thシングルなのですが、これだけアニタイじゃなかったからか、PVがなかったからなのか、個人的にはちょっと印象が薄いかな…?という感じではあります。

一方で武道館ではハローキティが駆け付けてくれたり、タイアップが一番ライブに活きた曲かもしれません。

 

13.Lost Paradise

youtu.be7thシングルでTVアニメ「王様ゲーム」ED。本人も声優として参加していたのですが、ライブ直前のタイミングでこの曲をバックに死亡しました。

前作からの流れもあり、構成も今までにないほどストレートなのもあって当初は正直あんまりピンときていなかったのですが素直な構成ゆえに何度も何度も聞いてかなり好きな一曲になりました。ライブでも非常にノリやすいですし。

 

14.Go My Way

最新アルバム「SHOWCASE」収録のお気持ち曲。10年の足取りやユニット活動からのソロ活動、そして武道館公演を踏まえたような歌詞になっていて、10周年記念盤収録に相応しい曲だと思います。 このシリーズが感動路線というわけでもなく、肩の力が抜けた感じになってきたのになんとなくホッとしたり。

 

15.Cliché

「SHOWCASE」はここまでの活動の一つの山場であった武道館公演の後にリリースされたからか、従来のアルバムがシングル曲の山と山の間にまた山を作るような構成だったのに対して隙間を埋めるような感じの、非常にアルバムらしい楽曲が多いのが特徴だと思います。 難しいメロディラインを力技でバーン!と歌ってた頃と比較してボーカルが安定してきたのもあるかなーと思いますが。

この曲も疾走感がありつつ何処と無く切ない感じのメロディでタイアップ曲とはまた違う味わいがあります。個人的にこの曲は落ちサビが好き。

 

16.BJ

youtu.be最新の8thシングル・TVアニメ「奴隷区」ED。一時期はキッズアニメ枠だったのになんで最近こんな感じの殺伐した作品ばっかりなんだという感じはありますが、最近の楽曲の方向性的にタイアップとれそうな作品だとこういう毛色になってくるのかなという気もします。

サビ前の展開が特徴的な曲かなと思いますが、サビ聞いてると改めてよくこの声でこういう感じで歌えるよねという感じがします。

 

17.Your Is All…

ボーナストラックのデビューソング。メジャーデビューしてからもずっとCDに収録されていませんでしたが、本人の節目節目となるタイミングで歌われてきたので何となくファンにも馴染みもあるし特別感のある曲かと思います。

当時の本人はこの曲から 始まる華やかな歌手生活を夢に描いていたと思いますし、それは順風満帆ではなかったと思うんですけど、ここにきてここまでとっておきのタイミングで歌われるに相応しい曲になるとはね、ハマりたての頃に未開封500円とかで買った時には思いもよらなかったよね!

 

というわけで、「The Best of Pile」全曲紹介でした。こちらのアルバムは8月16日発売!通常盤なら税込3,041円!結構安い!ということで是非ともよろしくお願い致します。ここからは余談です。

Your Is All…にはPVを収録したDVDが付いてたんですが、アジアンドールズオーディション出身ということもあってか、日本人と韓国人のハーフという出自故かインタビュー内で「アジアの架け橋になりたい」と語っていたのがとても印象に残っています。

実際、ラブライブ!での活動やそれをきっかけとして再始動できたソロ活動を通じてアジア公演も実現することができたのはとても感慨深いですし、更には彼女がビジュアルプロデュースもしている後輩のユニット「A diamond」は日本語・英語に加えて中国語も歌詞に絡めた「520(ウーアーリン)」が有線最速アニソンチャートで1位を獲得して話題になったりしています。

こちらは「Furuwasete」からの流れを感じさせる、かっこいい楽曲になっています。イーアルサンスーとか歌詞に出てくるのも楽しい。お勧めしておきます。

 

520

520

  • Adiamond
  • アニメ
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

君はジャンガジャンガすることができるか

4thライブから1ヶ月弱…衣装展、ミニアルバム連続リリース、お渡しイベント開催とハニプラ陣営の怒涛の展開が発表されています。
https://twitter.com/8beatstory/status/1003592260120788992

 

もし4thライブの時点でこれらの情報が発表されていたら、あの日の2_wEiのソロライブ決定に対する印象や、ライブ後の感覚は全く違ったものになっていたと思います。これを敢えてライブ内で発表しなかった辺り、公式がストーリーに重ね合わせた「体験」を非常に大切にしているのだと感じます(もしかしたら本当に刹那的に展開を決めている故の急な発表かもしれない)。
ツイッター上でも指摘がありましたが、ライブの来場客がすべて熱心なアプリのプレイヤーではない(=2_wEiとの対立構造やハニプラの立ち位置などシナリオ上で描かれる文脈が客席全体で共有されていない)からこそ、2_wEiの乱入・躍進を歓声とともに迎える層と、それをストーリーに重ね合わせて緊張感をもって見守る層に客席の反応が二分化される状況が生み出されたようにも感じ、過大評価気味だとは思いますが運営側のプロデュース能力が恐ろしくなってきました。
そしてソロライブに向けて2_wEiの新曲ラッシュが想定されるところにハニプラ側も新曲が続々増えることもわかり、今後ますます充実した展開が約束されました。このコンテンツの収支バランスは常に気になるところなのですが、そんなことは本来受け手側が心配するべきことではないのかもしれません。


さて、継続してエビストについてご紹介してきたわけですが、いよいよストーリーに関わる部分も含めて楽しんでいただけるよう、キャラクターやシナリオ部分についてのご紹介を進めていきたいと思います。紹介にあたって、様々な作品やキャラクターを例えに出すことがあるかと思いますが、これは決して類似性を指摘して作品の価値を毀損する意図があってのことではないことをご承知置きください。
また、今回については世界観やプレイヤーの分身たる俺こと先生の紹介に留まるため問題はないかと思いますが、次回以降各キャラクターについてご紹介する際はメインストーリーへの重大なネタバレを含む内容となりますのでご注意ください(それでも、シナリオそのものを楽しめなくなることはないとは思いますが…)。

 


【世界観と大まかなストーリー】
時は西暦2031年ナナシスことTokyo 7th sistersの舞台の3年前)!人類は自ら生み出したAI「MOTHER」が作り出す音楽に魅了され、人類そのものの音楽活動は淘汰されようとしていた。「BIT空間」と呼ばれる仮想世界では、人類とMOTHER陣営の仮想パフォーマー「アンドロイド」がパフォーマンスを競い合う「ライブバトル」が繰り広げられているが、人類側は劣勢に立たされている…これが本編開始時点の大まかな世界背景です。そして、更なる未来に人類はMOTHERに完全敗北し、音楽は機械によって支配されてしまうこととなります。
人類自ら生み出した機械による反逆と、敗北した未来。その未来からやってくる「人類に味方するアンドロイド」…不朽の名作「ターミネーター2」を彷彿とさせる展開ですね。審判の日に突然反旗を翻すのではなく、人類の大半が将来の危機に無自覚なまま、好意的に侵攻を許しているという状況は更に悪い状況かもしれません。プレイヤーはじめ人類側(劇中ではヒューマンサイドと呼称)メインキャラクターの目的はMOTHERの侵攻を阻止し人類の音楽を守ることにあります。各キャラクターにはそれぞれが抱える問題や叶えたい夢がありますが、現時点ではMOTHERとの戦いこそが何よりも優先される「使命」となっています。

…予断ですが、この「アンドロイド」という存在が基本的に実体を持たないという設定は、2018年のメインシナリオ大改訂以降に初めて語られたと記憶しています。これは後に登場する実体をもったアンドロイドであるtype_Zのアップグレード感を際立たせるために追加されたもの、という印象がありましたが、実体をもたないパフォーマーのライブに生身の人間が熱狂する…という描写は初音ミクなどボーカロイドのライブなどにイメージが重なります。

youtu.be

ステージ上にキャラクターを投影するライブはアイカツ!ドリフェス!をはじめとして2次元アイドルコンテンツにも少しずつ浸透してきていると思いますし、つい先日には「岩本町芸能社」がVRアイドル「えのぐ」のライブを仮想ライブハウスで展開するとの発表があり(これがBIT空間でのライブには一番近いイメージなのではないでしょうか)SF的な舞台装置として、あながち飛躍した設定でもないのでは?とも思います。

VRアイドルに逢えるバーチャル劇場!『岩本町劇場』が8月10日にプレオープン決定!|株式会社岩本町芸能社のプレスリリース

 

 

【プレイヤーの代理人、先生について】
2次元アイドル作品のプレイヤーの代理人において、空気のような存在にするパターン(スクフェスやガルパ)やストーリーやキャラクターに関わるなど一定の存在感があるパターン(アイマスやときドル)があるかと思いますが、エビストは後者です。というか、こうして比較してみるとこんなに連続劇スタイルのストーリーを主軸にしたアプリは同ジャンルで異色だなと改めて感じますね。
「俺」こと「先生」は理事長の要請により音の杜学園に赴任してきた教師です。赴任早々、寮の地下から繋がる謎の空間に迷い込み、この学校の生徒たちが日夜人類の音楽の未来のために戦っていることを知ることとなります。その後彼は正式に、教師の傍ら彼女たちをサポートする「ビートマネージャー」という役割を担うことになるのでした。「校内の謎空間」「敵と戦う生徒たちのチーム」「それを支える教師」というキーワード、ニチアサをご覧の皆様におかれましてはピンとくるかもしれませんが、「全員が美少女になった仮面ライダー部と大杉先生」をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。
そうです。あなたはアンガールズ田中です。

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仮面ライダーフォーゼは孤高のヒーロー像もある仮面ライダーを部活にしてしまう思い切った発想と、宇宙という壮大なモチーフながら基本的に事件はあくまで学園の中で発生するスケールのミニマムさのギャップが今となっては独特で面白い作品でしたね。因みに私が一番好きなフォームはインターナショナルオレンジが鮮やかなロケットステイツです。

エビストも各学年から集まった生徒たちが放課後になると仮想空間にアクセスし、シリアスな背景をもった戦いに身を投じるのですが、日常の学校生活との対比が絶妙な匙加減で楽しいです。

ちなみに「ビートマネージャー」が何をする人なのかというと、音響や照明を操作してライブを演出しパフォーマンスの補助をする役割のようで、現実世界だとPAなどに近いポジションでしょうか。アプリの本丸であるゲームパートは実際は御馴染みのシャンシャン系音ゲーなのですが、ライブバトルにおけるビートマネージャーのイメージしたものなのだと思われます(多分後付け)。
ライブバトルは仮想空間上でライブパフォーマンスを行い、その優劣を競い合うものとなっています。シナリオでの描写を参考にすると、同一楽曲・同タイミングでパフォーマンスをしている様子もあります。アイカツ!シリーズのライブオーディションのような光景が近いイメージかもしれません。
ライブバトルに参加しているヒューマンサイドのチームは音の杜学園以外にも複数存在することが語られており、共同で強化合宿を実施したり、敗戦続きで資格を剥奪される様子が描かれています。

異論もあると思いますが、個人的に先生の魅力は生徒との距離感のバランスにあると思っています。勿論、フィクションでの話なのでそれでも距離は近いとは思うのですが、あくまで教師と生徒の距離感を保ちながら強い絆が結ばれていくように描かれているように感じました。所謂女の子が沢山登場する中にいるギャルゲーの主人公的ポジションにおいて、各キャラクターと打ち解ける=恋愛感情が生まれるというのは一番わかりやすい描き方だと思います。何故ならギャルゲーにおいてはプレイヤーはその可愛い女の子と特別に親密な関係になりたいからで、それを踏襲した方が明快で各キャラクターにも見せ場が作りやすいからです(ハーレムものなど)。
先生の、非常に頼りない存在でありながらもストーリー構成の都合上ひっきりなしに浮上する各生徒達が抱える問題に対して大人として対応しようと奔走する姿は、おじさんになってくると女子高生と相思相愛になるよりよっぽど共感できる描写だなと思っています。一歩進んだアプローチを仕掛けてくるひなたや杏梨との関係も、難聴系主人公というよりは大人と子供の距離感なのだと思ってシナリオを読んでいます。
別にこれは独自性がある話ではないですし(ときドルについても比較的割り切った距離感で描かれている気はする)逆に担当するアイドルととことん親密になる方向性も全然アリだと思います、何故ならこういった作品自体がギャルゲーの系譜にあるから。ただ、ストーリー展開や主題に対するそれぞれの立ち位置を考えた上で、ストレスの少ない匙加減で描かれていることに好感をもっています。


上記の内容で世界観・先生についての話はひとまず終わりです。これからは3年生以降、学年単位で紹介していこうかと考えていますが、次回は趣向を変えて「The Bset of Pile」全曲紹介をお送りしようかと思います。

それはそうと、本日からエビストのイベント群がスタートしています。まずは秋葉原ゲーマーズでの衣装展示から。皆さんご参加いただければ幸いです。

 

神楽月さんお誕生日おめでとうございますだからという訳では無いけど神楽月さん参加楽曲ばかり紹介してしまった感じの日記

神楽月さん、3度目のお誕生日おめでとうございます。自分が8 beat Story♪に手を出したのが最初の誕生日を過ぎた後だったので、初年度は自分がその日に立ち会うことはできるのか…?と内心ヒヤヒヤしていましたが、今年も無事この日を迎えることができましたね…。

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先日完全に勢いでエビストライブ定番曲なるエントリを作成しまして、急にどうした?という感じでしたが、実はようやく昨年11月に開催・3月にソフト化された「8beatStory♪ 8/pLanet!! 1st Anniversary 3rd LIVE 『行くぜBLITZ!青春の想いを込めて!』」公演のBDを鑑賞したのでした。

 

youtu.be会場を意識して組まれたセトリや生バンドなど、そういうアプローチもあるのかと新鮮な気持ちになった公演。

 

前回はひとまず「次の公演がいつかはわからんけど、これを聞いとけばおそらく8/pLanet!!(以下ハニプラ)のライブでやるだろうという6曲」をご紹介しました(とはいえ状況の変化が著しいので、今後セトリの方向性がガラっと変わる可能性も否定できない)。

今回はその辺の定番・お約束曲というのを置いといて、個人的な趣味に基づいた「知らない方にも聞いていただきたい8 beat Story♪の5曲」をご紹介したいと思います。果たして好きな曲ランキング同率1位13曲の自分にそんなに絞れる気がしないのですが絞りました…。

 

①君はレモネード

youtu.beかつて持ち歌のないアイドル現場でカバーされすぎて話題になったBuono!の「初恋サイダー」を思わせる爽やかなギターポップです。2年生組の3人の歌唱で、エビストとして初めてレコーディングされた楽曲でもあります。アニメソングよりライブアイドル寄りな方向性で作られていて、バンド映えもするので生演奏での披露は嬉しかったですね。

周りを見ていると初見でこれが好き、という人も結構多い印象。個人的にはゲームサイズだと編集が勿体無い気がするのでフルサイズで聞いていただきたいです。

 

②Shiny

youtu.be全員曲以外に参加していなかったメイが満を持してフロントを務めた曲で、2年生組と4人編成。自分も実はライブではまだ見れていないんですが、とにかくイントロを始めとしたオケに高揚感があって、実際に最新情報の告知映像かなんかに使われてたような記憶があります。

時期に反して初めてのバレンタインソングになるんですかね?実際のバレンタインにはヤンデレというかメンヘラというか、甘い感じとはまたちょっと違う感じの「全部、君のために」がリリースされる辺りがこの作品っぽい感じがありますね…。

 

③Lovely Summer

youtu.be3曲目の全員曲であるサマーバケーションをテーマにしたアッパーチューン。エビストの楽曲の中でもライブナンバーとしての完成度が非常に高い曲だと思います。とにかくあちこちに投げ込み的な合いの手パートが多くて最高に楽しい。

同様の楽曲として和風テイストに寄せた「おとめ☆de☆Night」がありますが、こちらはよりキャラソンに近い味わいなので、キャラクターを知ってから聞いた方が楽しめるかもしれません。

 

④Give Me Love

youtu.be歌声に抜群の相性を誇る3年生組+月の3人構成のロックナンバー。実際のガールズバンドっぽさからはちょっと外れますが、けいおんEDみたいなアニソンっぽいキャッチーなガールズロックが好きな人には結構刺さるんじゃないかと思います。これも生バンドでやってくれて本当によかった…!

同じメンバー構成の「Tiny Little Leter」もかなり人気のある曲ですね、個人的にこの3人の重なった声がかなり好きなので彩芽先輩センターでもう一曲ぐらいやってほしいところ。

 

⑤Outer Existence

youtu.beこの手の曲は2次ドルだと完全にアニソンになるか90年代化する傾向(作り手の世代の問題?)があって、なんでか偏った方向で被るイメージがあるんですけど、この曲はパート分けなどアニメ的な派手さを持ちつつ、割と3次寄りのトレンドをニュアンスとして取り入れてるんじゃないかなと思います。

2番Aメロなどライブ向きではないのかなと思いながら、4thではむしろ堂々としたパフォーマンスを見せつけられることとなりました。歌詞としてもSF的な世界観が描かれており、同じようにサイバーな世界観の楽曲「Error」とも連なるイメージがあります。

 

⑥サクラ涙

youtu.be結局5曲じゃ収まらなかった…!現状、最新の全員曲で、卒業シーズンがモチーフになっています。この曲が配信された時はキャラクターが4チームに分かれてユーザーによる対抗戦が開かれたのですが、見事1位になった月・メイコンビにはカードの書き下ろしとこの曲のデュエットバージョンが進呈され、キャラクター的には特に深い関係性のなかった2人がさもジャンル最強カップリングみたいな感じになる不思議な事態が発生したのも記憶に新しいですね。

2次元アイドルものの楽曲の魅力として、単なるキャラソンに留まらないところがあると個人的に思っています。単に私小説的な内容にならない普遍的な歌詞・世界観をキャラクターとしてどういう心情を込めて歌うのか、こちらの想像の余地が非常に大きいのはある種劇中劇的な入れ子構造を持つ同ジャンルの好きなポイントの一つです。

この曲は卒業シーズンを描いていますが、本編のストーリーもサザエさん時空ではなく不可逆な時を進んでいます。1年間の戦いの果てに待つであろう様々な別れを予感させて、非常に味わい深い一曲だと思います。

 

 

えっなんであの曲ないの!?みたいなのは沢山あるかと思います。

ソロ曲や2_wEiの曲なんかは今後キャラクターについてご紹介する際に触れられたらいいなと思っていますし、個人的にもクラシック曲へのオマージュで人類の音楽を守るというストーリーとシンクロする「History」とか、2次元アイドルなのに明らかにダンスパートを意識したと思われる30秒に渡る間奏が入る「Fuzzy N' Wonky」、これは最早麻薬!「Sugar Sugar Bee」、不思議な不思議なお話なんですまさかのまさかそうまさかなんです「秘密の部屋の女の子」など、挙げてたら本当にキリがないんでこの辺で留めたいと思います。

取り敢えず今回わかったことは、好きな曲への推しキャラ参加率が高いということと、好きな曲の話になるとこいつめっちゃ早口で喋るなということですね…。

楽曲はそれぞれ、レコチョクiTunes Storeにて一曲250円で購入可能ですので、気になった曲がありましたら、つまんで聞いていただけると幸いです。

次がいつかはわからないけど8/pLanet!!のライブ定番曲について

S.H.フィギュアーツのブラッドスターク、劇中さながらの存在感があっていいですね…2次元アイドル戦国時代におきかえるとバンダイナムコGそのものみたいなイメージがありますが…

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それはさておき、先日は個人的イチオシコンテンツである8 beat Story♪について、もう少しファン人口増えないかなと思い、ついにはてなブログに手を出すことになったわけですが、その節は皆様お目通しありがとうございました。

ただ、改めて考えると自分の挙げた「エビスト3つのポイント」そのものが、新しく触れる人にとってそれなりのハードルになってるのでは?という気もしたのでした。

楽曲→50曲以上というボリュームでどこから聞いていいのかわからない

ストーリー→現時点で全10章125話あるが解放条件は楽曲クリア回数なので後追いしんどい

現実との連動→その辺をクリアしないとよくわからん

 

できれば全曲聴いて欲しいですし、ゲームをプレイしてストーリーを追ってほしいですし、ライブはそんな小難しいことを考えなくても楽しいしメンバーは顔がいいのでとりあえず来てみてほしいんですが、そんな悠長なことを言ってられないので今後何回かに分けてその辺をご説明できればと思っています。

キャラクター紹介辺りから始めたいと思ったのですがそのためには自分自身125話を振り返る必要がある(し、大杉忠太先生の画像を用意したりしないといけない)ので、とりあえず楽曲からご紹介させていただければと思います。

好きな曲ランキングをやったら同率1位が13曲もあった私ですが、皆さん10曲以上紹介されるとそんなに聞いてられないよ、とお思いでしょうし、実際全部で約50曲であれば1割にあたる5曲ぐらいに絞るのが順当かなと思います。

そこで、「ここを抑えれば大丈夫!ライブで定番の5曲」と「個人的にどうしても聞いてほしい趣味枠の5曲」の2部構成でお送りいたします!やったね!!あんまりブログが長くてもアレなので、今回はここを抑えれば大丈夫!ライブで定番の5曲をお送りします。

 

①ファンタジア

youtu.be8 beat Story♪のメインテーマ(ゲームタイトル画面でインストで流れる)で、それは僕たちの奇跡やDREAM-ING!!みたいなREADY!!以降定番となったアイドルものメインテーマのテンプレみたいな構成かな、と思っていたのですが不慣れ故か意図的か独特の味がある曲に仕上がった作品を象徴するような曲ですね。歌詞も漠然としているようでテーマに沿っていて、Cメロの力強さが個人的には好きです。

立ち位置的にもライブではいいところで絶対歌われる曲だった訳なのですが、なんと先日の4thライブでは歌われなかった!のですが、これは定番外しというよりは演出の意図的なところかと思います。昨年のリーディングイベントでのインスト版の使い所を思うとヒーローものの主題歌に近いポジションの曲だと思うので、復活を楽しみに待っています。

 

②BoyFriend

youtu.beエビスト初期の人気曲で、昔のボカロ曲的な素朴感のある打ち込みが印象的な曲ですね。Sugae Sugar Beeなんかに続くラインで、この頃の楽曲がその後の数十曲に繋がっていくベースになっている感じがしていいですね。

 

③スクールディスコ

www.youtube.com音源では5人曲なのですが、ライブでは全員で歌うのが定番となっている楽曲ですね。「先生トイレ!」から始まる歌詞やディスコと聞いて想像してた曲と違う!とか色々と問題作だなという感じの曲ですね。雰囲気が独特で、癖になる感じで結構好き。

 

④BLUE MOON

youtu.beライブでのポジションなど、ものすごく端的に言ってしまうとμ'sで言うところのスノハレみたいな置き方の曲かなという感じですが、ストーリー上も非常に重要な楽曲として(明言はされないものの)登場しています。

結構意外な組み合わせで各パートデュオで歌っていたり、単にバラードというだけでなくライブでの見どころ聞きどころが多い曲かな、と思います。

 

⑤ Count It Down

youtu.be結構後々から追加された楽曲の割にナンバリングライブでは絶対披露されるなど扱いのいい曲ですね。ジャケットイラストやイントロなんかがサイバーなイメージですが中村彼方作詞で結構アイドルっぽいというか、思春期を詩的に切り取った感じの歌詞が印象的ですね。個人的に最初は勝手に「これオッサンが書いた歌詞でしょ」と思うほど好きなフレーズが多くて(女性アイドルは中年男性がプロデュース・作詞した方が偶像としての効力が高い気がするという持論)、聞き込んで好きになった曲です。

 

⑥DAYS

youtu.beこの曲はまだライブ皆勤賞という訳ではないのですが、8/pLanet!!のさよならマーチ的な楽曲として定番化してくるかと思います。8人フルメンバーの楽曲は季節ものなど、紹介した以外にも7曲ほどあるのですが、意外とライブで何度も歌われることがないのがエビストの特徴でしょうか(全員曲に限らずとにかく持ち曲が多いので、今回紹介した定番曲以外は何を突っ込んでくるかが全然予想できない)。

これまでの楽曲は全てiTunesまたはレコチョクで一曲単位でダウンロード購入することができるのですが、この曲だけはCD販売オンリーのベストアルバム用に収録されていますので、よろしければお手に取っていただければと思います(店頭にはほぼ無いのでネット購入をお勧めします)。

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そんな訳で駆け足で進んできましたが、6曲になっていた!次回は個人的趣味に振り切った8曲をご紹介できればと思います。おしまい。

2次元アイドルの異端児となりつつある8 beat Story♪について

10代の頃、部活やサークル活動に没頭していた私は自分なりに熱心な演劇少年のつもりでいましたが、大学時代に自由履修講義で寺山修司天井桟敷、具体的に言えば市街劇に触れてショックを受けました。

 

youtu.be


観客が舞台上や画面上で繰り広げられる架空の世界に没入するのとは逆に、日常空間に空想が侵食し、境界が曖昧になっていくというのは自身の価値観に関わる大きな衝撃で、20代にのめり込んだコンテンツの傾向には少なからず影響があったと思います。


例えばラブプラスラブライブ!、あと一時期ですがDPG(※)なんかもそうですかね。この辺りは話せばきりがなくなるのでまた別の機会に文章にできればと思います。


※DPG(現・THE 夏の魔物)…プロレスラー・バンドマン・アイドルなどの混成ユニットで、ライブでのDPGファイトと呼ばれるプロレス的乱闘が特徴。公演ごとにドラマティックで虚実入り混じった敵対・加入・脱退が相次ぎ、連続したストーリーのような展開を見せるもいつまでも安定しないメンバー構成など若干ガチの内情が滲み出すぎて個人的にも気を病みそうになりながら見ていた。

 

クソほどどうでもいい導入になってしまいましたが、本題としては何の気なしに手を出して1年半以上が経過している「8beat Story♪」という作品がまさに作中のストーリーに現実を巻き込みつつある予感があり、非常に面白いので完結してからでは遅いこの流れをもっと色んな人に触れてほしい、というのと単純に記録に残らなそうなので書き留めておかなければ、という趣旨の日記です。

 


8beat Story♪(以降エビスト)について簡単にご説明しますと、8人の女の子を主人公としたストーリーを軸にしたリズムゲームアプリです。簡単に言えば、アイマスに端を発しラブライブを経て沢山出てきた昨今の2次元アイドルジャンル作品の一つです。ゲームの基本構造もほぼスクフェス

8 beat Story ~アイドル×音楽ゲーム~

8 beat Story ~アイドル×音楽ゲーム~

  • Chronus Inc.
  • ゲーム
  • 無料


詳しいキャラクター設定やストーリーについてはまた別の機会にご説明するとして、有象無象の2次元アイドル作品の中でエビストの特徴を大きく3点挙げたいと思います。

 

1.楽曲リリースペースの早さ

めっちゃいい曲が多いんですよというのは個人の主観だと思うのですが、先日2周年を迎えた時点で53曲フルサイズの楽曲が揃っているのは特殊と言っていい早さだと思います(最終的に120曲を超えたμ'sが50曲を超過したのはアニメ1期を経た3周年手前)。


また、リリース形式もCDではなく配信が主体となっており、1曲単位で展開できるため毎月のように新曲が増え続けている状況となっています。

制作にはホリプロ所属の若手作曲家陣が起用されていたり、楽曲についても別の機会に何かエントリをあげられればと思います。

 
こんな曲があります、ということでCD媒体フルアルバム「8」試聴動画。

youtu.be

2.異質なストーリー展開

2次元アイドルジャンルとして鉄板のストーリーは「トップアイドルなど、夢や輝きを目指す女の子の成長・成功物語」です。往往にして主人公達の前に立ちはだかるライバルも登場しますが、基本的に同じような夢をもっており、互いに切磋琢磨して成長していきます。

ところがエビストのメインストーリーは以下のようになっています。

 <2020年>楽曲自立創造AIを搭載した「MOTHER」の登場により音楽は飛躍的な進歩を果たした。「MOTHER」は楽曲を創ることだけではなく、美しく歌って踊る”パフォーマー”を求めて自身で「アンドロイド」を創り出す。さらに「MOTHER」はより優秀な”パフォーマー”を選ぶため、チームで参加する音楽バトル「バーチャルライブ」をインターネットの仮想空間上で行うこととした。

<2028年>「バーチャルライブ」が始まって8年、インターネット上で開催されているライブは世界中を熱狂させた。“パフォーマー”は「アンドロイド」もしくは「人間」のどちらにも参加権があるが2029年の現在、「アンドロイド」の劇的な進化により「人間」が勝利することは難しくなってきている。この時、「MOTHER」の開発に携わった1人の研究者は、今後音楽が「MOTHER」と「アンドロイド」によって牛耳られるのではと危惧していた。その研究者は「アンドロイド」と音楽で戦う為、”音の杜学園”を創立しメンバーを集めることに。

<2031年>開校から3年、”音の杜学園”には音楽が好きな少女達が集まり、その中から8人の女の子が「バーチャルライブ」で戦う事を決意する。しかし、それだけでは「アンドロイド」が奏でる音楽に勝てないと考え、彼女達を成長させる為、かつての教え子で、今年教師となった「あなた」を学園に赴任させることとした。

8 beat Story♪[iPhone] - 4Gamer.net

 

この8人の少女の中にはMOTHERによって音楽が支配された未来からやって来たアンドロイド・メイもおり、バーチャルライブでの戦いを通じてディストピアの未来を回避することが、プレイヤーサイドの主目的となっています。

その辺りはいずれ詳しくお伝えするとして、このターミネーター2的なSFストーリーが、この半年で激動の展開を迎えてます。

 

3.ストーリーと繋がっていく現実の展開

2018年11月、赤坂BLITZで開催された3rdライブの終演後、キャストも去ったステージ上にMOTHERの映像が映し出され、大成功となったライブの結果に呼応するように「感情を持った(と言っていいと思われる)新たなアンドロイド」Type_Zの投入が発表されます。

そしてゲームのストーリーにてType_Zの少女・空乃かなでを巡る怒涛の展開を経て、新たなType_Zの姉妹・2_wEiの参戦が今度はゲームのタイトルジャックという形で発表されます。

 

5月に開催された4thライブの直前、ゲーム内では2_wEiに苦戦する8人と、チーム内での存在意義を問われるセンター・桜木ひなたが描かれており、個人的にはその何らかのアンサーがライブ内で展開されるのではないか、という期待をもってライブに挑みましたが、待っていたのは以下のような展開でした。

 

・2_wEiのライブ乱入(これは運営により事前告知済)

・2_wEiの1stライブ開催決定の発表

・8/pLanet!!(メインユニット)の新情報、無し

 

前回のライブでひなた役の社本さんが「次のライブは私達にとっても勝負」とコメントしていた一方で満員とは言えない集客だったことや、最近「イケるっしょ!」と思っていたドリフェスが「ダメっしょ…」となったのを目の当たりにしていたのもあり、余りにも生々しい不安を抱えて終了したライブでしたが、どうやらこれも運営によって仕組まれた確信的な展開だったようです。

 2_wEiの躍進も、8/pLanet!!の今後への不安も、全てはゲーム内の展開とシンクロし、現実と架空の物語が一つの未来に向けて重なり合っていく、想像を絶する展開がこれから待っていると思われます。

 

従来の2次元アイドル作品においてもキャラクターとキャストの一体感というかたちで作品と現実の境目を曖昧にするようなライブが売りになって来ました。しかしそれは、キャストがキャラクターと同じ髪形にしたり、アニメと同じダンスを踊ったり、ある意味で舞台作品のようにキャラクターや作品世界をステージ上に再現するという方法が主流でした(上手くいけば劇中の成長・成功が現実のユニットや作品のヒットと重なり臨場感が生まれることもある)。これがエスカレートすると声の演技が本業の声優に楽器をやらせるだとか、アクロバットな動きをさせるだとか、「一体感の為の努力が美しい」みたいな方向に賛美が傾いていく予感があります。

 

エビストは作品世界と現実の一体化という点に置いて新たな方向性を見せてくれました。キャストは確かに十二分に歌って踊ってはいるのですが、そういった演者の努力に頼り切らない大局的な展開で作品世界と現実世界がシンクロしていき、それによって我々は完成されたショーを見届けるポジションから、ストーリーに巻き込まれる存在に変化したわけです。

正直いまだに本当に確信犯でやっているのかわからないところもありますし、本気でこんなことをしているのだとしたら運営陣には狂気を感じます。多分、成功したところで後に続く作品はないでしょうし、これは後でアニメになったり本やCDといった形に残ったとしても、追体験が困難なリアルタイムで進行中の事件です。

 

 

MOTHERの最高傑作たる2_wEiは「生きていることを証明する」と語ったライブでどんなパフォーマンスを見せるのか、8/pLanet!!は、人類はどうなってしまうのか…それをこの目で確かめる方法があります。

 

11月18日(日)、2_wEiのライブに参加することです。

http://chronusinc.jp/8beatstory/2wei1stlive/form

 

皆さんも一緒に音楽の未来を見届けていただければと思います。

はhゲ¥ームttps://twitter.com/8beatstory/status/995978180967071744

https://twitter.com/8beatsory/status/995978180967071744