あとで考えます

ブログでやれ的な話

ONLINE ≠ REALの話

君は見たか!? 8 beat Story♪ スペシャルイベント「ONLINE ≠ REAL」を!!
…ということで10月10日から30日にかけてリアル・オンラインで開催されたスペシャルイベントがひと段落したので、備忘録的にそのレポートです。
「ウィズコロナでのリアルイベントの状況」と「アフターコロナでのオンラインイベントの在り方」という感じのお話になるかと思います。
 


【1】これまでの経緯
2020年10月10日は元々、8/pLanet!!の6th LIVEが開催される予定になっていました。
どうして今回、このようなイベントが開催されることになったのか、まずはここまでの経緯を振り返ってみたいと思います。
 
2020.1.6 厚労省が「中国で発生した原因不明の肺炎」に注意喚起
2020.1.11 B.A.Cが登場
2020.1.14 WHOが新型コロナウイルスを確認
2020.1.16 日本国内で初の新型コロナウイルス感染者を確認
2020.1.26 8/pLanet!! 5th LIVE 振替公演 →10月10日の6th LIVE告知
2020.1.30 WHOが国際的な緊急事態を宣言
2020.2.3 クルーズ船が横浜港に入港
2020.2.13 日本国内で初の感染者死亡
2020.2.22 2_wEi 2nd LIVE Final
2020.2.26 政府によるイベント開催の中止・延期要請
2020.3.24 東京オリンピックの延期が決定
2020.4.7 緊急事態宣言(東京ほか7都道府県)
2020.4.16 緊急事態宣言(全国へ拡大)
2020.5.13 8 beat Story♪ 4周年
2020.5.25 緊急事態宣言完全解除
2020.5.31 8 beat Story♪ 4周年記念リレー放送初回
2020.7.24 8 beat Story♪ 4周年記念リレー放送最終回(第15回)
2020.8.15 8/pLanet!! 6th LIVE 中止発表
2020.9.18 Special Event「ONLINE ≠ REAL」開催決定
2020.10.10 Special Event「ONLINE ≠ REAL」リアルイベント開催
2020.10.28 Special Event「ONLINE ≠ REAL」ディレイ配信開始
新型コロナウイルス関連の時系列はNHK特設サイトを参考に記載
 
6th LIVEの開催は、1年前に開催されるはずだった5th LIVEの時点では決定していました…台風による中止・延期もあり、実際に私たちがその開催を知ったのは今年1月でしたが、当時は既に国内での感染事例も発生はしていたものの、感染拡大への危機感は低く、またその時点でもかなり先の予定だったこともあり、出演者・来場者共に次のライブ開催を喜んでいました。
また、この日は他にアルバムの制作が発表されるなど、劇中でも重要な意味が込められた2020年が特別な年になる期待感がありました。

…1ヶ月も経たず状況は悪化し、翌月2月後半に開催された2_wEiの2nd LIVE Finalは、かつての様式・価値観で開催された最後のライブイベントの一つとなってしまいました。
いよいよ今月発売となるライブBlu-rayの試聴動画では、今では考えられない人口密度や客席の歓声を見ることができます。決して快適ではなかったけれど妙な恋しさはありますね。

 


【視聴動画】8beatStory♪ 2_wEi 2nd LIVE Final 『Past 2 Present, Stand for the Future.』[Blu-ray]

 

こうして、2_wEiの物語は一先ず沢山の人間の前で歌うこのライブで無事ひと段落しましたし、B.A.Cも民衆の歓声の中で演説するという最高のお披露目を果たすことができました。
もし1週間でも開催が遅ければこの光景は実現できていなかったでしょうし、物語とリンクしたライブとして説得力に欠けた絵面になっていたことでしょう。

 

特別な年になると言われていた2020年も3ヶ月経った頃には現在に続く自粛の波に飲まれて、まるでB.A.Cが実現しようとしていた「音の無い世界」のようになってしまいました。
そんな中でいよいよ5年目に突入した8 beat Story♪がスタートした企画が「リレー放送」でした。ライブや朗読、お渡し会といった従来のリアルイベントが一切実施できない状況で、
キャスト一人一人をパーソナリティに各キャラクターやストーリーにスポットを当てて掘り下げていくという番組が通算15回に渡って展開し、キャラクター・ストーリーのファン達を大きく喜ばせることとなりました。同時に別枠でキャストによるASMR動画を収録・キャストファン向けに並行展開する辺り抜け目のなさを感じました(全て有料です)。

 

ウイルスの流行ということで世の中全体も夏の収束・状況改善に期待する向きがありましたが、叶うことなく8 beat Story♪も10月の6th LIVE中止を発表しました。
本来であればきっとこのライブの前後で進んでいたであろうストーリーも止まったまま・新曲も追加されない状況。これは今も変わっていません。
そんな中、運営が同日程・同会場で開催を発表したのがSpecial Event「ONLINE ≠ REAL」でした。

 


【REAL】
2020年10月10日 豊洲PIT

ここからは簡単にリアルイベントのレポートですが、2020年11月13日現在、このイベントの様子は映像で見ることができる(後述)ので、詳細は実際に見ていただいた方が早いと思います。
この日は台風こそ直撃しなかったものの、本降りの雨で逆にハニプラらしさを感じてしまいました。

 

イベントは3部構成でハニプラ(昼の部)、2_wEi、ハニプラ(夜の部)となっていました。自分は2部である2_wEi公演から参加。
チケットの半券に連絡先情報を書き込み、検温・手指の消毒をしながら入場しました。ドリンク代の支払いは無し。
会場いっぱいに椅子が並べられていましたが、座席番号が振られているのは3席置きという感じでしたので、会場全体の着席時キャパが1300ということを踏まえると来場者数は300〜400名と言ったところでしょうか。声も出せないため、後方から見ているとなんとも閑散としたイベントにも見え、辛いものがありました。


イベント自体は1時間で前半がゲーム(クイズ)コーナー、後半がライブという初期を思い出すイベント構成。チケット代は各回9,800円となかなか高額ではありますが、3,500円相当のTシャツが付いてくることを考慮するとこの状況において良心的な価格に収まっていると感じました。

本来行われるはずだったライブを思うともちろん、ボリュームに欠けるところはありますが、ハニプラについては現行メンバーでは初披露の曲も多く、また2_wEiもナンバリングでは無いライブということで比較的変則的なセットリストであったり、久々の現地参加のライブということもありとても楽しむことができました(個人的には昨年からの新メンバーである天野さん・山下さんの歌声が過去一番伸び伸びしているように感じ、感動しました…)。


また、2_wEiはこれまでのライブ同様、終始キャラクターとしてのステージングだったのですが、MCで現状の「声出し禁止」ルールに触れる一幕もあり、これが「タイムリーに自分たちに降りかかっている現実の出来事」のことを指しているようにも、「劇中でB.A.Cによる支配が進んだ世界」を指しているようも受け取れる内容で、その辺りの匙加減は相変わらず上手だなと感心してしまいました。
終幕後、まだまだ難しいことも多いけど、やっぱりリアルのイベントは楽しいなどと思っていると、その心を見透かすかのようにステージにレーザーで以下の文章が映し出されました。

 

 Real Life Real Live
  Exactly What It Is.

 


【ONLINE】
2020年10月28日

ディレイ配信とはいえ、リアルイベントから2週間以上経過してからの公開というのはなかなか衝撃的でした。
28日から毎日1公演ずつ公開となり、それぞれ3000円で1週間視聴することができるStreaming+(イープラスのシステム)での配信です。

 

基本的には各公演を丸々配信という形ですが、2週間以上という期間やイベントタイトルに合わせて、配信ならではの要素も盛り込まれていました。
全曲はありませんが、ライブパートの各楽曲にエフェクトが加えられ、単なる撮って出しではなく映像作品として楽しめるようになっていました。
ハニプラはライブバトルの演出を思い起こさせるような可愛らしいエフェクト、逆に2_wEiはMotherの目を掻い潜って配信しているかのようなノイズが入るなど、各ユニットの文脈に合わせた演出となっており、リアルではなく配信であることを逆手にとった映像は無観客を中心とした配信ライブ全盛期となった今も意外とやられていない手法でとても新鮮でした。
ライブ感を損ねる演出ではなるのかもしれませんが、どうせライブと配信は別物なのだから、と割り切ってしまうのも一つの手段だと思いますし、個人的にはより面白い映像になるのであればこの方が楽しいと感じました。

 

全ての楽曲にコメントしたいところではありますが、まだ視聴可能なコンテンツなので実際に見ていただくとして、個人的に目を引いたのは最初にディレイ公演のエフェクトとして目に飛び込んできた「Boyfriend」の振り付けに合わせたネオンカラーのものです。

これはおそらく、BLACKPINKのライブ映像にファンがエフェクトを後付けして、当時少しバズっていた映像が元ネタでは無いかと思うのですが(「BLACKPINK SWALLA EFFECT」で検索すると出てくると思います)、こんなライブ映像になったら面白いだろうなーと思っていたのでまさかそれを公式に自分の推しコンテンツで見れることになるとは、長生きしてみるもんですね…。


こうして従来の「配信ライブ」の概念に囚われない自由なディレイ配信を見終わったところで、会場同様レーザー照射風の演出で掲示されたのは以下のメッセージでした。

 

 Space, Position, Imagination
 Liberty ONLINE.

 

…さて、この面白い取り組みをしているディレイ配信ですが、こちらからまだ見ることができます!

第1部(ハニプラ昼の部)

第2部(2_wEi)

第3部(ハニプラ夜の部)

初見の方には正直ハニプラの前半クイズパートはしんどいかなと思ったりもするのですが(知性枠がいない)、各回3,000円(税抜き)とお手頃なので週末の時間潰しなどにいかがでしょうか?

 

 

【これから】

8 beat Story♪君はコロナ禍でのイベント運営に腹を括ったのか、出来ることとそれに対する反響のバランスの見極めができたのか、来月にも早速この人数を絞ったリアルイベント+ディレイ配信という形式のクリスマスイベントを開催予定です。

 

8 beat Story♪ Christmas Special Event & LIVE 2020

 

また、今年開催・ソフト化されたライブイベントの映画館での上映イベントも、ハニプラ・2_wEiそれぞれで開催予定となっています。

 

2_wEi LIVE Blu-ray 発売記念!「8 beat Story♪ 2_wEi 2nd LIVE Final」一日限りのスペシャル上映回&トークショー

8 beat Story♪ クリスマス・イベント!「8 beat Story♪ 8/pLanet!! 5th LIVE」一日限りのスペシャル上映回&トークショー

 

このご時世で普通のイベントが実施しづらいライブハウスや大作映画などの上映がストップしている映画館など、今からでも場所を押さえやすい状況であると思いますが、ここにきて急にイベントが元気になってきた感がありますね。

コンテンツの楽しみ方にもまた幅が広がったようにも感じ、必死にならなくてもそれぞれの方法で摂取できる状況は実のところ嬉しいと思う面もあります。

 

本来であれば、ライブ・アプリのストーリー・楽曲などが互いに関係する大きな展開が用意されていたと思われ、それ故今年は本筋は一切動かせないような状況となってしまっています。それでも、このピンチにここまで独自に面白い動きを見せてくれた8 beat Story♪だからこそ、しっかり時間をかけて作戦を練り直し、2021年以降に本来の予定以上に面白いものを見せてくれることを期待しています。